最新の報告書より、中国の消費者は自己表現のための出費を惜しまないことが明らかに

 アリババは3月27日、最近の中国の消費者動向として、個性を表現するためには出費を惜しまない傾向が強まっていると発表しました。Tmall(天猫、Tモール)を含むアリババの主要ECプラットフォームで収集した消費データを分析した結果、中国の消費者の目が肥えてきており、自己表現のためには、高品質で高価格な商品を購入することを厭わない傾向が明らかになりました。

 アリババとベイン・アンド・カンパニーが共同で発表した報告書によると、Tmallなどのアリババの主要ECプラットフォームにおいて、消費者は、高級アパレル、化粧品、ペットケア用品に多く出費していることが明らかになりました。高価格帯商品への出費増の背景にあるのは、このような支出を通じて消費者がSNSで自己表現をし、同じような趣味や価値観を持つ人と繋がりたいという社会的欲求があります。実際、2020年7月から2022年6月までの2年間で、高価格帯商品の購入数はより高い年間成長率で増加しています。一方で、パーソナルケア、キッチン用品、コンピューターなどの生活必需品においては、自己使用目的であるため、安価で多用途な代替品が人気を集めています。これは、消費者が価値を見出したものに対してのみ余分に支払う意欲があることを示しています。

 上海交通大学経営情報システム学科准教授のJifeng Luo氏は報告書の中で、「中国では、社会的意義を持つ新たな消費主義が出現している」と述べ、買い物が単に商品を購入する行為ではなく、むしろ購入行為を通じて個性を構築し、SNSを通じて社会にどのように自分らしさを発信できるか思考する一連のプロセスであると指摘しています。

 アリババは、巨大ECプラットフォームで得たデータを活用し、消費者心理を深く理解することで、マーチャントが変化する需要を捉え、消費者の共感をつかむことができるよう支援を続けて参ります。

ベイン・アンド・カンパニーとTmall発行の消費者洞察レポート(英語):

https://alizila.oss-us-west-1.aliyuncs.com/uploads/2023/03/Tmall-Consumer-Definition-2.0-report.pdf

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