アリババのTモールイノベーションセンター、データを活用し、中国発の香水を共同開発

 12月20日、アリババグループの商品開発部門であるTモールイノベーションセンター(TMIC)は、大手フレグランスブランドのGivaudan、Firmenich、Symrise、International Flavors & Fragrancesなどとともに、中国市場のトレンドを反映した香水の開発を促進する、データ分析ツールの導入を発表しました。

TMICが、ジェンダーレスな香りのフレグランスベースUntaggedを開発(写真出典:アリババグループ)

 この分析ツールを活用することにより、ブランドは香水の最新トレンドを把握し、開発に必要な原材料を知ることができます。例えば、本ツールの活用により、中国の消費者の間でジェンダーレスな香りへの人気が高まっていることが明らかになりました。TMICの市場調査によると、中国のジェンダーレス香水市場は、今年6月に流通総額(GMV)で1億8500万元(約36億円)に達しています。これは香水市場全体の24%を占め、前年比成長率は17%超です。

 ジェンダーレス香水市場の拡大を受け、TMICはフレグランスブランドのSymriseと共同で、オリジナルの香水の開発を開始しました。香水ブランドは、TMICとSymriseが開発したアルコール、水、乳化剤を主成分としたジェンダーレスなフレグランスベースをカスタマイズすることで、新商品を開発することができます。

 Tモール新製品開発の責任者の謝煒(シェ・ウェイ)は、「トレンド把握のみならず、原材料の研究開発からブランディングまで一連のサービスを提供する同ツールを活用することで、サプライチェーン全体でブランドや業界パートナーと新商品を共創していきます」と述べています。

Tモール新製品開発の責任者の謝煒(シェ・ウェイ)

 アリババは今後もデータを活用した分析ツールを展開することで、中国市場向けの商品開発を行うブランドの事業拡大を支援していきます。

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