アリババの天猫618が中国国内消費拡大の契機に、新興地域が消費を牽引

中国の消費は新興地域の牽引により一段と拡大しており、アリババグループが6月18日前後に実施する大型セール「天猫618ショッピング・フェスティバル」(以下、「天猫618」)の開催期間中も同様の傾向が見られました。天猫618の一部期間中(6月1日~6月10日)、「タオバオ特価版」(コストパフォーマンスを重視する消費者に対して、マーチャント及びメーカーが商品を直販できるアプリ)を通じた注文が最も多かった地域は、南部の広東省博羅県、中部の山東省広饒県、東北部の黒竜江省延寿県でした。

地方の小規模都市の消費者は、生活水準を向上させる高品質な商品やサービスを好みます。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行以降は、特にパーソナルケア製品やウェルネス製品に強い関心が示されました。天猫618の正式販売初日(6月1日)のタオバオ特価版を通じた取引では、マウスウォッシュ(口内洗浄液)の売上高が前年同期比560倍、ブレスウォッシュ(口臭防止剤)の注文数が前年同期比14倍まで跳ね上がり、電動鼻毛トリマーの売上高も前年同期比3倍以上の増加を達成しました。マッサージ機器も非常に人気が高く、中でもマッサージガン(先端部分のアタッチメントが振動することで筋肉や筋膜をほぐすマッサージ機器)の売上高は前年同期比270倍の増加と爆発的な売れ行きを見せました。

中国国内の新興地域からの消費需要拡大に対処するため、タオバオ特価版では天猫618開催中に、アリババの中国国内のBtoBオンラインマーケットプレイス「1688.com」に出品されている50万種類の商品を取り扱ったほか、中国国内の産地直販の農産物を2万トン以上も販売しました。

 

若者からシルバー世代まで、あらゆる消費者がより健康で上質な生活を求める

今年の天猫618では、自身の外見と生活の品質を良くしてくれる商品を求める消費者層には、年齢の垣根がないことが示されました。天猫618期間中のショッピングカートの分析によると、中国では若い世代の消費者ほど、アウトドアの良さに改めて触れ、健康的なライフスタイルを取り入れるようになっていることが明らかになりました。例えば、テントや、職人手作りのコーヒーおよびビールなど、グランピングに関連した製品の人気が大幅に高まりました。90後(1990年代以降に生まれた世代)や95後(1995年以降に生まれた世代)には釣りも人気で、多数の25歳以下の消費者が釣り用品を購入しました。

一方で、若い男性消費者は美容関連商品にも目を向けています。天猫618の一部期間中(6月1日~6月17日)、男性用化粧品の売上高は前年から40%増となり、ファンデーション、マスカラ、アイブロウペンシルやアイシャドウなども売れ筋商品となりました。こうした美の追求は、実は若い世代だけに限りませんでした。天猫618の最初の3日間(6月1日~6月3日)、アリババの越境ECプラットフォーム「天猫国際(Tモール・グローバル)」を通じた55歳以上のシルバー世代による脱毛器の注文数は、昨年同期比で84%増となりました。

デジタル経済の急速な発展と包括性の向上に加え、新型コロナ感染拡大の影響により、シルバー年代の消費者も日常的に必要なものをeコマースで購入するようになっています。天猫618期間中である6月1日~3日の3日間では、55歳以上の消費者が購入した健康関連の輸入商品数が前年比31%増となりました。

 

中国の購買力を反映するトラックの稼働率

天猫618は中国の消費需要を一気に高めており、その特売品や新商品への消費者の旺盛な購買力は、中国国内のトラック輸送の忙しさにも反映されています。中国自動車新聞と中寰衛星が共同で発表したレポートによると、天猫618期間中の中国国内トラック稼働率は75%を超え、新型コロナ感染拡大以降の過去最高値を記録しました。

レポートでは、アリババのBtoC ECプラットフォーム「天猫(Tモール)」への出店者(マーチャント)の多い20数カ所の産業帯(同一業種の企業が一個所に集まった産業集積拠点)が、天猫618の予約販売開始前(5月24日以前)のトラックの集荷待機地点として特に人気を集めたことも示しています。この中には、広東省の広州や順徳、浙江省の義烏や温州、福建省の泉州などが含まれます。また、中国全土の産業帯に拠点を置く100万社以上の中小企業は、天猫618の一部期間中(6月1日~6月15日)、昨年同期比で売上高を2倍以上に伸ばしました。

 

ブランドは天猫618を通じて、さらにファン層を拡大

今年の天猫618期間中の目立った取り組みの1つとして、ブランド会員プログラムの開始が挙げられます。ブランド旗艦店のメンバー会員になることで、お得なクーポンの配布や、セール・キャンペーンおよび新商品の通知などを受けられる無料サービスで、ブランドにとっては顧客との関係性強化に繋げることのできるプログラムです。天猫618の一部期間中(6月1日~6月16日)だけでも、各ブランド合計で6,000万人以上の新規会員登録(※)がありました。ブランドは天猫618の話題性やプロモーションを活用して、天猫(Tモール)におけるブランド旗艦店のファン層を拡大するとともに、会員限定の特典を活用して、消費者のブランド認知度やロイヤルティ向上を強化しました。
※会員登録数は延べ人数です。1ユーザーが複数ブランドに会員登録している場合も含まれます。

アリババのEコマースプラットフォームに出店するブランドや販売事業者は、タオバオライブ(アリババのライブコマース・プラットフォーム)や販促ツールなど、アリババのさまざまなマーケティング機能を始めとするオムニチャネル・アプローチを通じて、アリババ傘下小売サービスの既存ユーザーをブランドのファンとしてアリババのEコマースに引き入れるとともに、売上拡大だけでなく長期的な持続的な成長の基盤を確立することができました。

 

低炭素化に向けた、天猫618での取り組みと成果

アリババは天猫618において、1注文あたりの二酸化炭素を前年比18%削減するなど、環境保護に取り組みました。二酸化炭素排出量の削減はアルゴリズムの改良によって実現したもので、テクノロジーの活用と環境に配慮した実践を通じて持続可能性を追求する、アリババの継続的な取り組みの結果を反映しています。改良されたアルゴリズムは、タオバオや天猫(Tモール)を始めとするアリババの小売プラットフォームをサポートしています。機械学習(ディープラーニング)技術やAI(人工知能)などを活用した、画像検索機能やパーソナライズ(個別最適化)したレコメンデーション機能を通じて、消費者に最適なショッピング体験を提供しています。それだけでなく、コンピュータ処理をさらに効率化して、天猫618のような大規模ショッピングイベントを実現するために必要な地球資源を削減しています。

 

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