中国の成長著しい「乳幼児向け日焼け止め市場」における海外ブランドの新たな可能性
概要：中国では若い親たちが、自分だけでなく子どもの日焼け対策にも気を配っており、アリババの越境ECプラットフォームTmall Globalにおける乳幼児向け日焼け止めの売上は増加し続けている。シンプルな成分と安全な素材を使用する海外ブランドの日焼け止めが売れ筋で、特に日本、韓国、欧州、米国のブランドが人気を博している。
過去4年間で、Tmall Globalの乳幼児向け日焼け止めの販売量は10倍近くに増加
まもなく夏がやってきます。中国の若者にとって、外出前に十分な日焼け対策を行い、肌を保護することは日常生活の一部となっています。若い親たちはスキンケアへの意識が高く、乳幼児の日焼け対策にも気を配っています。ファミリーキャンプなどのアウトドア人気も、中国の「乳幼児向け日焼け止め」市場の拡大を促進しています。
今年4月、Tmall Global（Tモールグローバル、中国語：天猫国際、以下、Tmall Global）における海外ブランドの乳幼児向け日焼け止め商品の売上は、2月と比較して900％以上も増加し、最も人気があったのは、海外ブランドが開発した幼児向けのシンプルな成分と安全な素材を用いた日焼け止めとなっています。
Tmall Globalでベビーケア商品のマーケティングを担当している李夢哲は、「若い親たちが、日焼け対策の大切さをこの2、3年でより強く認識するようになり、幼児の日焼け対策にも大きな関心を持つようになっている」と述べています。海外ブランドの多くは、成分や効果、研究開発コンセプトで、市場の革新性と開発力を先導しています。
国際的な市場調査会社のミンテルがTmall Globalと共同で発表した「ママ・幼児向けグローバル新商品動向レポート」によると、日焼け止めなどの乳幼児ケア商品分野では、スキンケアに精通した親が天然成分の純度や最新の研究開発力を重視し、乳幼児の特定の肌トラブルに対応する商品の購入を希望していることが判明しました。当該レポートでは、中国の乳幼児を持つ親3,000人を対象にインターネット調査を行っており、78％の親が「安全なベビーケア商品は天然成分で作られているべき」と回答しました。
特に、日本、韓国、欧州、米国の幼児向け日焼け止めブランドが、Tmall Globalを通じて、中国市場での成功体験を加速させています。過去4年間で、Tmall Globalの乳幼児向け日焼け止めの国外ブランド数は140％以上増加し、同商品カテゴリーの販売量は10倍近くに増加しています。
越境ECでいち早く中国市場に参入し、さまざまな商品カテゴリーで新たな事業機会を探求することの大切さは、多くの海外ブランドの共通認識となっています。Tmall Globalでは、乳幼児向け商品を販売する多くの国外ブランドが急速に新規顧客を獲得し、ブランド認知度を高めています。
2020年、敏感な乳幼児の肌のために生まれた日本のオーガニックベビースキンケアブランドALOBABY（アロベビー）が、Tmall Globalを通じて海外旗艦店をオープンし、中国市場に参入しました。同社は、中国市場におけるベビー向けの虫よけと日焼け止めという2つのニーズに着目し、2021年に虫よけと日焼け止めを兼ねた2in1スプレーをいち早く中国市場に投入し、同年のTmall Globalの虫よけ商品部門でトップクラスの売上を記録しました。
韓国のベビーケア用品ブランドGoonbe（クンジュンピチェク）も2020年にTmall Globalに出店し、毎年50％以上の売上増を記録しており、今年3月には、主力の幼児向け日焼け止めが前月比100％超の売上増を達成しました。
アジアの子ども向けのアウトドア用の天然スキンケア商品に特化している日本ブランドAIREE（あいりー）の陳伽名・中華地域総代表は、「Tmall Globalは海外ブランドが中国の消費者とコミュニケーションをとるための重要な架け橋であり、商品カテゴリーの豊富さ、ブランドの多さ、新製品の投入スピード、さらには物流・配送やアフターサービスの面でも日々改善を続けていることから、Tmall Globalをパートナーに選んだ」と述べています。AIREEは2020年7月の出店以来、同社のオンラインストアでは毎月、月間新規顧客が全体の85%以上を占め続けています。
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