世界特許取得サプリのSUPALIVがアリババの越境ECに出店、天猫ダブルイレブンでは多くの顧客との出会いに期待を寄せる

概要:アルコール代謝と抗酸化をサポートする「SUPALIV(スパリブ)」は、専門家による研究や安全性・有効性の試験を経て世界各国で特許を取得し、製品化されたサプリメントだ。SUPALIV株式会社は2022年から、アリババグループの越境ECプラットフォーム「Tmall Global(Tモールグローバル、Tmall Global、天猫国際、以下Tmall Global)」でSUPALIVの販売を開始した。同社としては初の参加となる2022年天猫ダブルイレブン・ショッピングフェスティバル(以下、天猫ダブルイレブン)を多くの顧客と出会うきっかけにしたいという。

SUPALIV株式会社 代表取締役社長 田中翔氏

代理店販売への卸売からTmall Global直営のネット輸入スーパー、さらに自社旗艦店開設へと中国での販売を強化

 SUPALIVは、日本では2010年からコンビニやドラッグストアなどで販売され、人気を博している。2017年ごろからは代理店に卸す形で中国での販売を開始した。販売実績が上がっていることから中国での展開に力を入れたいと考えたが、代理店方式には難点があった。SUPALIV株式会社代表取締役社長の田中翔氏は「実績は上がりましたが、誰がどこで買っているかを可視化できません。自社で直接関与し、PRも含めて戦略的な施策を設計、実施しようと考えました」と説明する。

 そこで2022年初頭に、まずTmall Globalが運営する輸入商品を取り扱っているネットスーパーでの販売を開始し、これと並行して自社の海外旗艦店の開設準備を進めて、同年8月にはSUPALIV公式海外旗艦店をオープンした。

初めてのダブルイレブンでは、Tモールグローバル直営ネット輸入スーパーでの販売は通常の1.5倍に拡大

巨大なユーザーベースでビジネスの狙いを実行できる

 田中氏は、Tmall Global経由で中国事業を立ち上げる大きな利点として、圧倒的に巨大なユーザーベースだと述べる。しかし利点はそれだけではない。SUPALIV社では、以前は輸出に関連する手続きの対応が負担になっていたが、Tmall Globalとの取り組みを開始してから、そうした負担がなく、安定した店舗運営ができているという。

 また、日本で製造した商品を着実に中国消費者の手に届けるために、物流をアリババグループの物流部門のツァイニャオに一括で任せていることから、通関や保税倉庫関連などのトラブルもなくなり、顧客とのコミュニケーション・店舗運営・中国事業の戦略立案に集中できるようになったそうだ。

SUPALIV株式会社の田中社長は、「中国のお客様に可能な限り情報を開示し、品質の優位性を前面に出しています」と話しています

 このような基盤があり、さらにその上で天猫ダブルイレブンは注目度がきわめて高く、アリババのプラットフォームがさまざまな施策やマーチャント支援を実施するイベントだ。SUPALIV株式会社はこれをきっかけに多くの消費者がSUPALIVを体験し、良さを理解して続けて購入するようになってほしいと考えている。

品質の高さで差別化し、旗艦店で顧客とのコミュニケーションを図る

 SUPALIVは天猫国際で販売されているアルコール代謝サポートサプリとしては価格が比較的高いが、品質の確かさを消費者に伝えて差別化を図っている。「中国のお客様からは成分や特許などについての詳しい質問が多く寄せられます。そこで可能な限り情報を開示し、品質の優位性を前面に出しています」(田中氏)。

 こうした取り組みの結果、Tモールグローバルの輸入ネットスーパーでは、SUPALIVの購入者全体の2割ほどがリピーターだという。今後はスーパーのコアユーザーを旗艦店に誘導し、コミュニケーションを充実させていきたい考えだ。田中氏は「旗艦店でお客様からの声を聞き、適切なコミュニケーションを取れるようになりました」と言う。本記事のインタビュー時点では旗艦店開設からまだ日が浅かったが、今後は旗艦店の顧客データが蓄積され、分析してインサイトを得ることで、同社が目指す戦略的な施策に役立てられる見込みだ。

 

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