アリババ、2023年の中国春節消費トレンドを発表
アリババは1月30日、同社のECプラットフォーム上の動向を分析し、食事、買い物、旅行など様々な分野における春節の消費トレンドを発表しました。分析データから、ペットを含む大切な家族のため出来合い料理やお土産の注文、中国の消費需要を反映した海外ラグジュアリーブランドによる限定品の発売、国内旅行など旅関連サービスの購入など、春節の消費トレンドが明らかになりました。
大晦日の家族団らんに出来合い料理やお土産をオンラインで購入
中国の消費者は、春節の大晦日に一家団らんで食卓を囲む「年夜飯」を前に、ECプラットフォームを利用し出来合い料理やギフトボックスを注文しています。アリババのハイテク食料品スーパーのフーマー(盒馬鮮生)はこのトレンドを受け、今年から海鮮料理、広東風スープ、八宝飯などの家族向け出来合い料理の提供を開始しました。1月1日から11日まで、タオバオ(淘宝)における出来合い料理の検索回数は、前年同期比3.4倍にまで増加しました。一方で、春節のお土産をネットで帰省前に購入し、実家へ郵送する人も少なくありません。アリババの物流部門ツァイニャオ・ネットワーク(菜鳥網絡)では、春節の年末年始の配送注文が前年同期比30%増加し、そのほとんどがお土産用のギフトボックスとアルコール飲料となっています。
春節には愛するペットにも奮発消費
中国の若者を中心に、春節に高級食材や服などのプレゼントをペットに贈ることもトレンドになっています。アリババのオンライン食料品サービスのTモールスーパー(Tmall Supermarket)では、輸入ペットフード、ペットスナック、缶詰ペットフードの売上が春節前の2週間で50%以上も増加しました。また、ペット用の衣類の売上も同期間に60%増となり、中国の伝統的な上着のスタイルを踏襲したものや春節の定番カラーである赤色の服が人気となっています。また、1月1日から16日までの期間中、タオバオやTmall(天猫、Tモール)における「ペットとの年越しディナー」の検索回数は前年同期比42倍に到達しました。
海外ラグジュアリーブランドが春節限定品を発売
海外ラグジュアリーブランドも春節限定品を発売しています。例えば、パリを拠点とする高級フレグランスメゾンCreedは、中国のアートトイメーカーROBBiARTとコラボレーションし、限定フレグランス付きのアートトイを発売しました。この限定コラボ品には、今年の干支であるうさぎをモチーフにしたROBBiフィギュアに、Creedの代表的な香りであるシルバーマウンテン・ウォーターを染み込ませた取り外し可能なバックパックが付属しています。中国の若者の間で限定アートトイの関心が高まるなかROBBiARTは人気ブランドとなっており、2022年天猫ダブルイレブン・ショッピングフェスティバル期間中、アリババのTmallにおけるコレクターズトイの流通総額(GMV)は、前年同期比694%増と急増しています。
中国では、ラグジュアリーは継続的なトレンドであり、またテクノロジーに親しんだ若年層の間で人気が上昇しています。アリババのラグジュアリーブランド販売プラットフォーム、Tモール・ラグジュアリー・パビリオン(天猫奢品)では、中国の消費者が春節をテーマにした1,000以上のラグジュアリー品を閲覧していることが分かりました。
休暇中に遠出をする旅行者が増加
春節を迎え、より多くの中国人が旅行に出かけるようになっています。中国交通運輸部の発表によると、2023年春節の国内旅行者は延べ20億人を超え、前年同期比200%となっています。アリババの旅行予約プラットフォームFliggyのデータによると、家族での省を跨ぐ長距離旅行が爆発的に伸びており、目的地として、広州、成都、上海、北京、重慶、昆明が最も人気であることが明らかになっています。1月5日から11日までのデータによると、「テーマパーク」の検索回数は前年同期比55%増であり、春節休暇中のテーマパークチケットの前売り券の売れ行きは前年同期比280%以上となりました。
食品や日用品から高級品のショッピング、旅行予約、宅配など、日々の生活をワンストップで支援するサービスを提供するプラットフォーム企業であるアリババグループは、様々な消費動向を元に消費需要を分析し、細かな要望に柔軟に応えていくと同時に、トレンドセッターとしての役割を果たし、より創造的かつ便利で快適な生活に貢献していきます。
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