マーダーミステリーに低カロリーおやつも…2022年旧正月の売れ筋ベスト10

解説:

伝統的祭日の旧正月も社会の変化とともに大きく変化している。大きなお土産を抱えて何十時間もバスや電車に揺られる大移動……という光景は姿を消しつつある。飛行機や高速鉄道に乗って短時間で到着。しかも、お土産もお正月用品もネットショッピングで済ませて荷物はない。21世紀の新たな旧正月ライフの一端がアリババグループの販売データから浮かび上がるという。

中国消費者に人気な「十大新年貨」


中国人にとって新たな1年の始まりである旧正月が到来しました。今年は2月1日が旧正月。故郷を離れて働いている人々も実家に戻り、家族が一堂に会するのが風習でした。以前は山のような荷物を背負って帰省するのが当たり前でしたが、今では新たな選択肢があります。

アリババグループのオンラインマーケットプレイス「タオバオ」(淘宝)では、旧正月休みでも出荷作業を止めないショップが大半を占めています。「お土産はタオバオで、身軽に帰省」というタオバオ式年越しを選ぶ人が増えているのです。

タオバオは1月25日、「寅年旧正月十大新年貨」を発表しました。1月第1週から第3週の間にタオバオで販売された商品のうち、検索数、販売量、販売額、前年比成長率などを加味して選出しました。お正月飾りやお菓子など旧正月には欠かせないアイテムが年貨(ニエンフオ)ですが、その年貨にも新たなトレンドが生まれています。

十大年貨に選出されたのは以下の商品です。

モップ機能付き掃除機

年末の大掃除を手助けしてくれる神アイテム。中国の住宅はほとんどがフローリングなので、モップ掛けと掃除機がけを一度にこなしてくれるのは助かります。

写真はモップ機能付き掃除機

 

有名シェフによる料理(半製品)

コロナの影響もあり、大みそかの食事会は自宅でという人が増えています。そんな時、助かるのがちょっとした調理で完成するレトルトなどの食品半製品。有名シェフ謹製のごちそう料理が人気です。

スキーウェア

北京冬季五輪の影響もあり、ウインタースポーツの人気が上昇中。スキーウェアやスキー用品の売り上げは前年から倍増する売れ行きです。

マーダーミステリー

参加者が物語の登場人物に扮して、会話をしながら犯人を見つけ出すゲームです。中国では爆発的な人気で、専門店も増えています。自宅で遊べるゲームシナリオも人気に。

低カロリーおやつ

正月太りの悩みは中国人も同じです。低カロリーおやつなら、ギルティーフリーで食べられます。

旧正月版携帯電話ケース

正月飾りをプリントしたケースなど、携帯電話でも年越し気分を味わう人が多いようです。

クリエイティブな正月飾り

めでたい言葉や絵が描かれた正月飾りは伝統的なアイテムですが、思わずクスっと笑ってしまうジョークが書かれた飾り、かわいいトラのイラストをあしらった飾りなど、新感覚の正月飾りが人気です。

花かご

きれいな花はお祝いには欠かせません!

虎の帽子

寅年気分を盛り上げる、トラの耳が付いた帽子です。

虎の帽子

ペット服

新年は新しい服で迎えるのが中国の風習。子どものようにかわいがっているペットにも新しい服を着せたいというペットオーナーが多いようです。

「毎年、年貨には新しいトレンドが生まれます。過去1年のホットトピックや社会の変化に関連した新商品がほとんどです」と、タオバオ旧正月マーケティングを担当する曾妮は分析しています。

「今年のトレンドですが、北京冬季五輪関連、寅年関連が目立ちます。また、正月飾りやおやつといった定番年貨にも、若者向けの新トレンドが生まれました。年貨の変化から現代生活の変化や新たな風俗風習が読み取れるのが興味深い点です」(曾妮)

 

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