偶然の成功を本当の成功に変える、たった一つのやり方とは、ジャック・マー、起業を語る

今では世界屈指のIT企業になったアリババグループだが、1999年の創業当時はマンションの一室をオフィスとし、ジャック・マーを含めた18人の創業メンバー、いわゆる「十八羅漢」たちはほとんど手弁当で働く日々を続けた。創業から数年後にはITバブルの崩壊や重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行という危機もあった。数々の苦難を乗り換えた原動力を、ジャック・マーは今、若者たちに伝えている。

 


アリババグループの創業者である馬雲(ジャック・マー)は5月9日、「磁器の都」として知られる江西省景徳鎮市を訪問し、現地の職人や起業家と交流しました。その際、アリババグループのC to Cマーケットプレイス「淘宝(タオバオ)」を使い、初めてのライブコマース(動画配信とネット通販を融合させた新たな販売手法)配信にチャレンジしました。動画では起業や若者についての考えを披露しています。

「皆さんを見ていると、20年前の自分を思い出します」とジャック。多くの若者が手工芸に情熱を抱き、仕事として真剣に取り組む姿に感慨を覚えたと言います。「夢と向上心を持つ若者こそが世界の希望です」と激励しました。

10人あまりの若き磁器職人が約1時間にわたり、ジャック・マーと対話しました。芸術、夢、クリエイティブ、起業などさまざまな話題が飛び交いました。ジャック・マーはアリババグループ創業当時を振り返り、起業すること、インターネットを事業とすること、どちらもほとんどの人に反対されたと明かしました。それでも、自分自身が起業とインターネットの可能性を確信し、情熱を持ち続けていたからこそ続けることができたと話しています。

1999年9月、ジャック・マーは17人の仲間とともにアリババグループを創業します。20年が過ぎた今、世界で唯一無二のデジタル・エコシステムへと成長しました。しかし、その創業の道は決して平坦なものではありませんでした。景徳鎮の交流会で、ジャックは「プレッシャー」というキーワードを披露しています。

「2003年にタオバオを立ち上げましたが、すごいプレッシャーでした。来月の給料も払えないのではないか。どうすればいいのかさっぱりわからない。毎日頭を悩ましていました。最悪の時はもう、あまりの大変さに涙すら出てこないほど、追い詰められました」

失敗も多かったと言います。

「(起業という)道を選んだ以上、日々多くの困難があります。失敗するのは当たり前、成功は偶然です。それでも粘り強く続けることではじめて、その偶然が本当の成功に変わるのです」

ジャックの配信には、ある83歳の景徳鎮市民が登場しました。1959年から景徳鎮に住んでいるそうですが、自分はまだまだ若く、熱意も衰えていない。まだ多くのやりたいことが残っていると話しています。ジャックはその発言をほめたたえ、「未来がある人間は幸せです」との言葉を残しています。

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