【インタビュー】アリババTモールグローバルのゼネラル・マネージャー董臻貞が語る、 海外ブランドが越境ECで成功する秘訣
概要:本インタビューでは、アリババTmall Globalのゼネラル・マネージャーである董臻貞(ドン・ジェンジェン)が、越境ECを通じ中国で事業展開を計画している海外ブランドに向けて役立つ知見を提供します。
アリババグループの越境B2CマーケットプレイスであるTmall Global(Tモールグローバル、天猫国際、以下、Tmall Global)は、中国に進出する海外ブランドが事業を成功させることができるよう、あらゆるサポートを提供しています。1億人以上の年間アクティブ・コンシューマー(AAC)を抱えるTmall Globalは、コロナ禍において、中国市場への進出を試みる海外ブランドが最初に出店を検討するプラットフォームとなっています。
2013年にTmall Globalの創業メンバーとしてアリババに入社したDongは、「過去3年間、越境ECは年間20%の成長率を維持しています。越境ECは中国の消費者市場を牽引する重要分野の一つです」と語りました。
Tmall Globalは、2021年には6,400以上の海外ブランドを、累計では約4万もの海外ブランドの中国進出を支援しており、あらゆる規模の事業者に質の高いサービスを展開してきました。例えば、Tmallの海外フルフィルメント部門は、ブランドが本格的な事業展開をする前に、中国市場での販売可能性を検証する試験販売サービスを提供しています。
「越境EC事業において、いかにコストを下げ、サプライチェーンの効率を高め、ブランドの成長をより確実なものにするか、私たちは真摯に向き合い努力し続けています」とDongは付け加えました。
最近では、グループ内の他事業との連携を一層深め、サービスの相乗向上に努めています。例えば、今年の9月には、Tmall Globalがオンライン決済プラットフォーム、Alipay(アリペイ)との提携を発表し、マーチャントの財務的圧迫を緩和するため、支払い期間の延長などを含むより流動的な支払い条件を提供することを発表しました。
また、グループの物流部門であるツァイニャオ・ネットワーク(菜鳥網絡)と連携し、輸入品のファーストマイル配送にも対応しています。販売店のために空路を確保することで、消費者に商品を時間通りに届けています。商品が中国に到着した後は、出店企業はツァイニャオのスマート倉庫サービスを利用することができます。
「Tmall Globalの消費者は、富裕層、若年層、女性という3つのキーワードで表現することができます。中国の家庭で買い物の意思決定をするのは、主に女性消費者と言えるでしょう。なお、若い世代は、Tmall Globalでの消費拡大のポテンシャルが高い層です。また、ウイスキー、ワイン、酒類、ホームエンターテイメント機器などの豊富な品揃えにより、男性消費者層も急成長してきました」と董臻貞は語ります。
越境ECで中国への進出を計画している海外ブランドへのアドバイスとして、Dongは、「中国の消費者需要とショッピングの傾向を理解すること、デジタルプラットフォームの運営や事業運営に関する適切なアドバイスができる信頼に値するパートナーを見つけること」を挙げています。
Tmall Globalは流通総額(GMV)や認知度など、越境ECにおける様々な分野で市場をリードし続けます。
関連記事:
【インタビュー】タオバオ・Tmallのマーケティング本部長に聞く、「メーカー・フェスティバル2022」に対する意気込みと今後の展望
シェアする
リンクがコピーされました