今年の天猫618ショッピングフェスティバル、中国にもスケートボード流行の波
概要:かつてはカウンターカルチャーの最前線として人気を集めたスケートボードだが、東京2020夏期オリンピックの競技種目となってから、中国ではメインストリームカルチャーとして人気が急上昇している。スケートボード人気の高まりを受け、今年の天猫618ショッピングフェスティバル期間には、多くの中国国内外のスケートボードブランドがアリババのECプラットフォームTmallやTmall Globalへの出店を表明した。
スケートボードは、かつてスリルを求める世界中の若者たちを結びつけるカウンターカルチャーの最前線でしたが、現在、中国でも大ブームとなっています。
東京2020夏期オリンピックで初めて競技種目となったことでスポーツ競技として認知され、中国の消費者が強い興味関心を持ったことが、中国でのスケートボード人気の背景にあります。
アリババグループのB2Cの ECプラットフォーム「Tmall(天猫、Tモール)」では、今年の天猫618ショッピングフェスティバル期間中の第1弾販売(5月31日から6月3日にかけてスケートボード関連商品の売上が290%も増加しました。
何十年もの間、路地裏やビル階段などの空き地に追いやられていたアンダーグラウンドのスポーツだったことを考えると、この現象はスケーターだけでなく消費者にとってもパラダイムシフトです。ブランドはこの流行に乗り遅れないよう対応しています。
2010年に深センでスケートボードブランド、DBH(DO BY HEART)を設立した朱洪彬氏は下記のように述べています。「アウトドアスポーツをする消費者が増加し、スケートボードブランドにとっての成長機会が増えています」
スケートボードファンの間で支持されている中国ブランドDBHは、2021年から2022年にかけて売上が200%増加しました。
6月19日のTmall Globalのスケートボードイベントには、幅広い年齢層の人々が集まった
北京のスケーターElon Shi氏は下記のように述べています。「以前は、親が路上でスケーターを見ると子供を遠ざけていましたが、今はスケボー教室に通わせてテクニックを学ばせています」
現在、Elon Shi氏はスケートボード界のKOL(キー・オピニオン・リーダー)として活躍し、多くのスケートボード初心者を含む500万人以上のフォロワーを抱えています。
スケートボード需要は拡大しており、中国国内の新進気鋭のブランドと海外の老舗ブランドが市場シェアを争っています。
朱洪彬氏は下記のように述べています。「アウトドアスポーツの人気の高まりと、13億人もの中国の人口を考えると、スケートボード・アパレルブランドが流行り出すのも時間の問題です」
今年の天猫618ショッピングフェスティバルでは、米スケートボードブランドのCarverやSanta Cruzなど海外ブランド15社が、アリババの越境ECプラットフォーム「Tmall Global(天猫国際、Tモールグローバル)」を利用して、中国市場に参入することを発表しました。
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