アリババ、オリンピックのデジタル化を支援することで東京2020大会をサポート

写真提供:IOC公式サイト、Getty Images

東京は今年のオリンピックの開催地であり、7月23日から8月8日まで開催された東京2020大会では、約9,000時間に及ぶスポーツ大会を円滑に運営するために、さらなるデジタル化が進められていました。

アリババグループは、東京2020オリンピック競技大会のクラウドサービスおよびEコマースプラットフォームサービスのオフィシャルパートナーとして、世界各地のメディア放送局が世界最大のスポーツ大会をクラウドを活用して中継し、ライセンスグッズをオンラインスで販売し、オリンピック選手のトレーニングをサポートしています。長期的にみて、東京2020大会で採用されたアリババグループの革新的なソリューションが、2022年の北京冬季オリンピックをはじめとする今後の様々なスポーツイベントにも導入される可能性があります。

アリババグループのCMO(最高マーケティング責任者)であるクリス・タンは次のように述べています。「主催者、放送局、パートナー、アスリート、オリンピックを応援している方々含むすべての参加者の利益のために、アリババグループのテクノロジーを活用して、大会のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させたいと考えています。」

「OBS Cloud」、クラウドテクノロジーを活用した大会中継

アリババクラウドは、東京2020オリンピックの開催期間中、オリンピック放送サービス(OBS)と協力し、アリババのクラウドプラットフォーム上で構築された「OBSクラウド」を活用することで、インターネットを介してどこからでもコンテンツにアクセスでき、リモートでの制作・ポストプロダクションをサポートしています。これにより、大会現場の報道機関の機材セットアップや東京に取材に来る技術スタッフ人数を最小限に抑えながら、メディア放送局による大会中継を支援します。

渡航制限などにより、多くの海外ジャーナリストが直接東京の現地で取材することが困難な状況の中、完全にクラウド上で運用されている「OBS Cloud」はメディア業界の業務の効率化と敏しょう性の向上に寄与しています。OBSによると、東京2020大会のメディアセンターである国際放送センター(IBC)の面積は、リオ2016大会のメディアセンターに比べて30%減りました。また、東京2020大会の映像中継時間の長さは、2016年のリオ大会に比べて約30%増加しました。

アリババグループとオリンピック放送サービス(OBS)は、数年前からクラウド型放送プラットフォームの開発に取り組んでいます。両社は2018年に「OBS Cloud」を発表し、2018年のブエノスアイレスで開催されたユースオリンピックや、2020年のローザンヌで開催された冬季ユースオリンピックでテストを行ってきました。

「この技術は、東京2020オリンピックで、世界各地の放送局に初めて提供されます」とクリス・タン氏は述べています。

放送局にとっては、コスト削減になるだけでなく、大規模な「クラウド化」によって、世界中のスポーツファンや、直接観戦したくてもコロナ禍で現場に来れなかったオリンピックの応援者たちに、より安全な形で試合や大会の様子を中継できるようになります。

 

アリババグループCMO(最高マーケティング責任者)のクリス・タン

アスリートを支える革新的なソリューション「3D Athletes Tracking」

また、インテルとアリババグループは、東京2020大会において、アスリートたちのトレーニングの効率向上のためにテクノロジーを活用しています。

インテルが開発し、アリババクラウド上でホストされている「3D Athletes Tracking(3Dアスリートトラッキング、3DAT)」は、AIの深層学習アルゴリズムを用いて、トレーニングや競技中に標準カメラから、リアルタイムでデータや姿勢を分析・抽出し、アスリートの動きやパフォーマンスの向上を支援します。

最も注目されている試合でも、このソリューションが導入されています。例えば、オリンピックの陸上100mスプリント競技では、選手が競技を終えた後の時間に、選手の動作データや姿勢を放送画面に重ねて表示することができ、観客に、より優れたインテリジェントな視聴体験をもたらすことができます。

アリババグループの会長兼CEOであるダニエル・チャンは、「当社のクラウドサービスを通じて、オリンピックのデジタルトランスフォーメーションを支援し、より多くの若者をオリンピック精神と結びつけることができることを誇りに思います」と述べました。

オリンピック・ピンはどこから入手できるか

オリンピック・ピンは、数多くのオリンピック記念品の一つです。2018年、国際オリンピック委員会(IOC)は、オリンピックのライセンスグッズを求める中国のスポーツファンのために、アリババグループ傘下のECプラットフォーム「天猫(Tモール)」に初のIOC公式オンラインストアをオープンしました。さらに、2020年7月、IOCは中国のオリンピック応援者たちとの交流を深めるために、東京2020大会のコンテンツプラットフォームを天猫(Tモール)に開設しました。今年7月19日、伝統的なオリンピック・ピンにデジタル機能を追加したデジタルウェアラブル・デバイス「Alibaba Digital Cloud Pin」を、オリンピック期間中に国際放送センター(IBC)やメインプレスセンター(MPC)で働くメディア関係者に配布しました。これは安全かつインタラクティブな方法でお互いに交流し、ソーシャルメディアの連絡先情報を交換できるように設計されたオリンピック初のクラウドピンです。

来年の2月に開催を控えた北京2022冬季オリンピックに向けて、デジタルトランスフォーメーションは継続的に推進されます。アリババグループは北京2022冬季オリンピックのチケットシステムのプロバイダーであり、オリンピックの応援者たちが安全にチケットを購入・配布できるよう、サポートしていきます。

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