日本政府観光局（JNTO）が中国向け観光・特産品PRを実施　アリババのプラットフォームを通じ、バーチャルツアーとライブコマースを融合した旅行体験を提供

　新型コロナウイルスの感染状況により国際旅行が制限されるなか、海外向けの訪日旅行プロモーションが困難になっています。一方、国際的な往来が再開されることを見据え、訪日インバウンド客の最も大きな割合を占める中国人観光客にとって、日本が訪れたい旅先の上位にあり続けるよう、継続的に日本の魅力を発信し、接点を持ち続けることが重要です。

　このような背景から、2021年9月から本年3月まで、日本政府観光局（以下「JNTO」）が新たに中国人観光客向けPR事業を立ち上げ、バーチャルツアーによる全47都道府県の観光資源のPRとライブコマースによる特産品の実演販売を組み合わせたオンラインでの旅行体験を中国人消費者に提供しました。（※ライブコマース：ライブ動画配信とネットショッピングを融合したプロモーション手法）

　本事業は、アリババグループの旅行プラットフォーム「フリギー（Fliggy）」と越境ECプラットフォームの「天猫国際（Tmall Global）」にて実施し、アリババ株式会社はJNTOの取り組みを支援しました。

　在日中国人インフルエンサーを起用し、日本全国47都道府県の観光資源や各地の特産品を、計8回のライブ配信を通じて紹介しました。従来の観光ライブ配信と比べ、視聴者と双方向かつリアルタイムなやり取りを加えており、各地の遊びやレジャー（例えば、沖縄三線演奏、伊勢志摩真珠取り出し体験や金沢金箔貼りなど）をインフルエンサーが実演しながら伝えることで、よりエンターテイメント性の高い体験をユーザーに届けることができました。中国人視聴者からはポジティブな反響が多く、日本へ旅行に行きたいなどのコメントが沢山寄せられ、各地特産品の購入にもつながりました。全８回のライブ配信の累計視聴者数は135万人を突破し、最も人気が高かったのは東北の回で、視聴者数は延べ43万人を超えました。

　本企画では、視聴者がバーチャルツアーにて観光を楽しむだけでなく、ライブ配信の画面から直接各地域の特産品を購入できるよう設計しました。中国消費市場における巣ごもり需要や、消費者ニーズの多様化をうけ、本ライブコマースの人気商品には、日本酒からコスメ、スナック・お菓子やキッチン用品などの雑貨まで、幅広いカテゴリーの商品とブランドがランクインしました。中でも、スキンケア商品、日本酒が中国人消費者から高い人気を博しました。

　JNTOとの取り組みをはじめ、アリババはこれからも中国消費者をはじめとする海外の消費者に向けた効果的なアプローチを提供し、コロナ後の観光業界の速やかな回復に貢献していきます。